AIでブログを毎日更新する仕組み:私が実際に組んだ運用フロー
結論から
このブログは、記事の企画から執筆、画像づくり、公開までの大部分をAIに任せ、私自身は週に合計2時間ほどの確認作業だけを行う仕組みで運用しています。専任の広報担当を雇わずに毎日更新を続けられているのは、この仕組みのおかげです。この記事では、私がこのブログ自体で実際に組んだ運用フローを、そのまま公開します。「AIで情報発信を続けたいが、自分の時間が取れない」という会社の担当者に向けた内容です。
「更新が続かない」問題の正体
会社のブログやコラムを立ち上げたものの、数か月で更新が止まってしまう、というのはよくある話です。原因は本人のやる気ではなく、たいてい仕組みの側にあります。
記事を1本書くには、テーマを決め、下調べをし、文章を書き、見出し画像を用意し、誤字をチェックし、サイトに反映する、という工程が必要です。これを本業のかたわらで毎回ゼロから行うのは、想像以上に時間がかかります。私も最初は同じ壁にぶつかりました。本業をこなしながら、記事のことをずっと気にかけている余裕はありません。
さらに、仮に1本書けたとしても、それを「サイトに反映する」作業自体が別のハードルになることがあります。ホームページの更新を外部の制作会社に依頼している会社では、記事を1本追加するだけでも見積もりと納期が発生することがあり、結局「まとめて何本か溜めてから依頼しよう」となり、そのまま止まってしまう、というパターンをよく見かけます。更新の手間と、更新を反映する手間は、分けて考える必要があります。
そこで私は、更新作業のほとんどをAIに任せ、私の役割を「最終確認」だけに絞る形に組み替えました。工程を分業し、それぞれの工程を「誰が(何が)担うか」を最初に決めてしまうのがポイントです。以下、実際の仕組みを工程ごとに紹介します。
手順:実際の運用フロー
1. 記事はMarkdownで管理する
記事本文は特別なエディタではなく、シンプルなテキスト形式(Markdown)で書いています。見出しや箇条書きが記号だけで表現できる、軽量な書き方です。この形式にしておくと、AIとの読み書きの相性がよく、あとで別の場所に移すときも扱いやすくなります。
2. サイトは静的サイトジェネレータで生成する
Markdownで書いた記事を、Astroという仕組みでウェブサイトの形に組み立てています。難しく聞こえますが、要はMarkdownのファイルを置くと自動でブログのページが生成される仕組みです。デザインを毎回ゼロから作り直す必要はありません。記事が増えても、一覧ページやタグごとのページが自動で更新されるので、手作業でリンクを足していくような運用にはなりません。
3. ホスティングはCloudflare Pagesを使う
生成したサイトは、Cloudflare Pagesという無料のサービスで公開しています。会社のホームページ自体はNetlifyというサービスで運用していますが、そちらは無料枠のデプロイ回数(サイトを更新できる回数)に上限があります。ブログは毎日更新するため、デプロイ回数に制限がある場所には向きません。そこでブログだけ別のホスティングに分け、URLは会社ドメイン配下の「/blog/」に見えるようにすることで、利用者からは1つのサイトに見えるようにしています。
この「ホームページとブログでホスティングを分ける」という判断は、最初から決めていたわけではなく、Netlifyのデプロイ回数の上限に実際に近づいた経験から生まれたものです。毎日更新する部分と、めったに更新しない部分(会社概要やサービス紹介など)は、更新頻度がまったく違います。同じ場所にまとめて置くと、更新頻度の高い側が全体の制約を決めてしまいます。分けたことで、ブログは何度更新しても制限を気にする必要がなくなりました。
4. 執筆はAI秘書が行う
記事のテーマ選定、下調べ、執筆、推敲は、AI秘書(Claude)が行っています。私が行うのは、週に1回・30分程度の「今週の体験メモ」を伝えることと、週に1回、その週分の記事(7本程度)をまとめて確認・承認することだけです。1本ずつ都度チェックするのではなく、まとめて承認する形にしたことで、確認作業がスケジュールに埋め込みやすくなりました。
「今週の体験メモ」というのは、その週に実際にあった出来事や気づきを、箇条書きで数行伝えるだけのものです。この一次情報がないと、AIはどれだけ文章がうまくても中身のない記事しか作れません。逆に言えば、書く作業そのものはAIに任せられても、「何を書くべきか」の種になる一次情報は、人にしか出せません。ここが唯一、私が毎週欠かせない工程になっています。
5. 公開は予約キューで毎日1本自動に
承認済みの記事は、公開予定日を1件ずつ登録した「予約キュー」に並べておき、毎日決まった時刻に1本ずつ自動で公開される仕組みにしています。私が毎日サイトを開いて「公開」ボタンを押す必要はありません。承認さえ終えていれば、あとは自動で進みます。
6. 見出し画像もAIで生成する
記事ごとの見出し画像も、AIによる画像生成で用意しています。写真素材を毎回探す手間や、デザイナーに依頼する時間がかかりません。
7. 広告表記は自動挿入
アフィリエイトリンクを含む記事には、広告であることを示す表記をテンプレートで自動的に挿入する仕組みにしています。書き忘れのリスクを工程からなくす狙いです。
8. 月1回、検索結果からの改善だけ人が見る
月に1回、Google Search Consoleという検索パフォーマンスを確認できる仕組みを見て、読まれている記事・読まれていない記事を把握し、必要な記事だけ手直しをしています。日々の更新には関わらない、月次の作業です。
この工程を毎日ではなく月1回にしているのは、検索結果での見え方は数日単位では大きく動かないためです。毎日気にしても得られる情報が少ない一方で、気にする心理的な負担だけが積み重なります。頻度を「意味のある変化が見えるタイミング」に合わせることも、手間を減らすうえでは重要な判断でした。
この仕組みでの私の役割
まとめると、私が毎週・毎月行っているのは次の3つだけです。
| 頻度 | 作業内容 | 目安時間 |
|---|---|---|
| 週1回 | 今週の体験メモを伝える | 30分 |
| 週1回 | 1週間分の記事をまとめて確認・承認 | 60〜90分 |
| 月1回 | 検索結果を見て改稿の要否を判断 | 30分程度 |
これで月あたりの手間はおよそ2時間以内におさまっています。ブログを「毎日更新するもの」として抱え込むのではなく、「週次のチェックポイントだけ人が担う」設計にしたことが、続けられている一番の理由だと感じています。
この設計で意識したのは、「頻度の高い作業ほど人から遠ざける」という考え方です。毎日発生する作業(執筆・画像づくり・公開)は仕組みに任せ、週1回・月1回で済む作業(体験の提供・承認・改善判断)だけを人が担う。頻度と担当を一致させずに、頻度の高い作業を人が背負ってしまうと、どれだけ良い仕組みを作っても続きません。
判断基準:向く会社・向かない会社
向く会社
- 発信したい知見や実績はあるが、書く時間や続ける仕組みがない
- 週1回程度、まとまった時間を確認作業に充てられる
- 会社のホームページとは別に、更新頻度の高い情報発信の場を持ちたい
向かない会社
- 発信する一次情報(自社の実例・知見)がそもそも乏しい。この仕組みは「書く手間」を減らす仕組みであって、「話す中身」を作る仕組みではありません
- 記事の隅々まで自分の言葉で書きたいというこだわりが強い
- 週1回の確認作業すら時間を確保できない
まとめ:次の一歩
ブログの更新が続かないのは、書く力の問題ではなく、仕組みの問題であることがほとんどです。テーマ決めから執筆、公開までを分業し、人が担うのは「確認」だけに絞ることで、本業を続けながらでも情報発信を継続できます。自社でも同じような仕組みを組みたい場合は、どこから手をつけるとよいか、無料相談でお話しすることができます。
同じカテゴリの記事
会社ブログはWordPress(レンタルサーバー)か無料の静的ホスティングか
会社ブログの置き場所をレンタルサーバー+WordPressにするか、無料の静的ホスティングにするか。実際に選んだ理由と、会社ごとの向き不向きを整理します。