1人の商売から、チームの商売へ——営業チームラボを始める理由
結論から
1人で仕事をしている感覚のときと、チームで一体となっている感覚のとき。数字が一番伸びたのは、後者でした。瞬発的な数字なら1人でも作れます。ですが、数字を継続的に作り続けるには、1人では無理だというのが私の実感です。信頼できるチームメンバーやパートナー仲間の存在が、遠回りに見えて実は一番の近道になる。この記事では、その気づきに至った経緯と、そこから持つようになった営業育成の持論を書きます。
「1人で背負っている」感覚だった頃
私は会社員として営業の現場に立ちながら、営業代行や営業育成の実務にも関わってきました。振り返ると、成果が出ている時期でも、内側の感覚は大きく2つに分かれていたことに気づきます。
ひとつは、「自分が動いた分だけ数字が出る」という感覚のときです。アポを取り、商談を重ね、クロージングする。自分の行動と結果が直結しているので、わかりやすいし、頑張れば頑張るほど伸びる手応えもあります。実際、短期的に数字を作りたいときは、この動き方が一番早いこともあります。
ただ、この状態がしばらく続くと、あるとき気づきます。自分が止まると数字も止まる、ということに。休めない。任せられない。次の月も、その次の月も、同じ強度で自分が動き続けることが前提の数字になっている。これは、瞬発力としては優れていても、継続力としては脆い状態でした。
チームで数字が変わった瞬間
これに対して、もうひとつの感覚がありました。「自分1人が背負っている」のではなく、「チーム全体で1つの数字に向かっている」という感覚です。
この違いが表れたのは、劇的な出来事があったからではありません。むしろ地味な変化の積み重ねでした。メンバーやパートナーと、うまくいったこと・うまくいかなかったことを率直に共有できるようになった。誰かがつまずいたときに、それを個人の失敗として処理するのではなく、チーム全体で拾えるようになった。自分が手を離しても、別の誰かが同じ基準で動いてくれる安心感が生まれた。
そうした状態になったとき、数字が一番伸びました。しかも、伸び方が違いました。1人で背負っていたときの数字は、自分の稼働に比例して上下していましたが、チームで一体になったときの数字は、自分が直接動いていない時間にも積み上がっていく感覚がありました。
この体験を通じて、私は「営業の数字は、個人の頑張りの総量ではなく、チームの状態を映す鏡なのだ」と考えるようになりました。
そこから得た持論
この経験を経て、私が営業育成において大事にしているのは、大きく3つです。
1. 売上ではなく、利益を残す売り方・考え方を教える
数字を追うと、どうしても「売れるかどうか」だけに意識が向きがちです。しかし、売った先に利益が残らなければ、その商売は継続できません。何を、いくらで、どういう条件で売るのか。目先の受注ではなく、その先の利益まで見て判断する考え方を、育成の段階から伝えるようにしています。
2. お客さんを教育する(わがままにさせすぎない)
お客さんの要望に応え続けることは、一見誠実に見えます。ですが、無理な条件や無茶な要望まで飲み続けると、結果的にお客さんとの関係も、自社の利益も、両方すり減っていきます。何を受け、何は受けない方がお互いのためになるのか。営業担当者が、お客さんとの関係を対等な立場で築けるように整えることも、育成の一部だと考えています。
3. チームマネジメント——営業は1人では仕事も売上も作れないと自覚する
これが、冒頭のエピソードに直結する持論です。営業は、個人プレーに見えて、実は前後左右に多くの人が関わっています。紹介してくれた人、サポートしてくれた社内のメンバー、根気強く付き合ってくれたお客さん自身。その事実に自覚的になり、周囲へ感謝を持てる営業担当者ほど、長く数字を作り続けられると感じています。そして、チームマネジメントがうまく機能すると、担当者自身が動かなくても売上が生まれる仕組みに近づいていきます。これは楽をするという意味ではなく、個人の頑張りに依存しない、持続可能な営業体制ができるということです。
こうした持論は、精神論として語ると根性論に聞こえてしまいます。私が大事にしているのは、これを「仕組み」として再現できる形に落とし込むことです。この点については、別の記事であらためて具体的に掘り下げていきます。
このブログが向く人・向かない人
「HOPERS 営業チームラボ」は、こうした実務の中で得た気づきを、なるべく再現性のある形で書いていくブログです。向く方・向かない方をあらかじめお伝えしておきます。
向いている方
- 中小企業で、営業の数字を個人の頑張りに依存させたくないと感じている経営者・営業責任者
- プレイングマネージャーとして、自分が動く時間と、チームを育てる時間のバランスに悩んでいる方
- 精神論ではなく、仕組みや考え方のレベルで営業を立て直したい方
- 短期的なテクニックより、継続的に数字を作れる体制づくりに関心がある方
向いていない方
- 今すぐ使える営業トークやクロージング技術だけを求めている方
- 気合いや根性で乗り切るスタイルを求めている方
- 大企業向けの大規模な組織論を探している方(このブログは中小企業の現場感覚を軸にしています)
まとめと次の一歩
1人で背負う営業から、チームで一体になる営業へ。この変化が、私にとって数字が一番伸びた瞬間であり、今も営業育成の軸にしている考え方です。売上ではなく利益を残す売り方、お客さんとの対等な関係、そしてチームマネジメントへの自覚。これらは特別な才能ではなく、順を追えば整えていける仕組みだと考えています。
このブログでは、こうした考え方を、実際の経験に基づいて少しずつ具体的に書いていきます。今の営業体制について、率直に話を聞いてほしいという方がいれば、無料相談も承っています。無理な提案はしませんので、現状を整理する場として気軽にお使いください。