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お客さんを『教育する』という営業の技術

営業の考え方文責 RYO(株式会社HOPERS)

結論から言うと、お客さんに「ここまでが標準です」を最初に伝えることは、冷たい対応ではなく信頼関係を長く保つための技術です。サービス範囲を曖昧にしたまま良かれと思って対応を広げ続けると、それが基準になり、後から線を引き直すほうがよほど関係を傷つけます。期待値は、後で調整するより最初に設計するほうが圧倒的に楽です。

気づけば「無料の追加対応」が当たり前になっている

よくあるのがこの流れです。契約時に決めた範囲を少し超える相談が来る。関係を大事にしたいので、今回だけと思って対応する。次も同じような相談が来て、また対応する。数回続くと、お客さんの中では「これも含まれているサービス」という認識に変わっています。

ここで問題が表面化するのは、値上げや契約更新のタイミングです。こちらとしては「本来の範囲に戻したい」だけのつもりでも、お客さんからすると「今まで受けてもらえていたことが受けられなくなった」という後退に見えてしまいます。安い価格のまま高いサービスを続けた結果、そのサービス水準自体が契約の一部だと認識され、値上げの交渉が実質的な値下げ交渉のように扱われる。逆に、ここで質を下げれば「対応が悪くなった」と受け止められ、信用を一気に失います。どちらに転んでも消耗するのは、最初の期待値設計をしていなかったことが原因です。

期待値は「契約の前」に言葉にしておく

やることは難しくありません。サービス範囲を決めて、それを契約前の会話の中で口頭でも文書でも明確に伝えておく。この一手間だけで、後のトラブルの大半は防げます。

具体的には次の3点を意識しています。

まず、範囲に含まれるものと含まれないものを、契約書の文言だけでなく初回の打ち合わせで具体例を挙げて説明します。「たとえばこういう相談は範囲内、こういう相談は都度見積もりになります」というように、実際に起こりそうな場面で示すと伝わりやすくなります。

次に、範囲外の対応を頼まれたときは、その場で断るのではなく「これは範囲外なので、別途ご相談という形で対応しますね」と一度言葉にして返します。無償で受けるか有償にするかを判断する前に、まず「範囲外である」という事実だけを共有することが大事です。ここを省略すると、お客さんは「無料でやってもらえるもの」として記憶してしまいます。

最後に、例外対応をした場合は、それが例外であることを都度伝えます。「今回は特別に対応しますが、通常はここからは別料金になります」の一言があるかないかで、その後の認識がまったく変わります。

向く会社・向かない会社

この考え方が特に効くのは、長期契約や継続支援が前提のビジネスです。関係が続く分だけ、最初のズレが積み重なりやすいためです。また、少人数で対応しているために一人あたりの業務範囲がそのまま利益に直結する会社にも向いています。

一方で、単発の案件が中心で、次のお客さんとの関係が毎回リセットされるようなビジネスでは、ここまで厳密な期待値設計をする優先度は下がります。それよりも、目の前の一件の満足度を上げることのほうが効果的な場面もあります。自社がどちらのタイプに近いかを踏まえたうえで、取り入れる範囲を決めるのがよいと思います。

まとめ

お客さんを教育するというのは、対等な関係の中で「これがルールです」を先に共有しておくことに尽きます。線引きは冷たさではなく、長く付き合うための前提づくりです。自社のサービス範囲をどう伝えるか整理したい方は、無料相談で一緒に考えることもできます。

自社の営業チームの場合は、まず聞いてみる

「どこから整えれば数字が変わるか」を、現状をうかがってから一緒に整理します。売り込みはしません。

無料相談はこちら(会社サイト)
RYO|株式会社HOPERS 代表
会社員として働きながら、中小企業の現場で営業とAI活用・業務改善を支援しています。このブログの調査・編集はAI秘書「りょふ」と二人三脚で行い、公開前に私が内容を確認しています。→ このブログについて

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