断られた商談を、次にどうつなげるか
断られた商談は、そのままにせず理由を分類して振り返ることで次に活かせる。大切なのは気持ちの切り替えではなく、振り返りを仕組みにすることだ。今回は、断られた商談との向き合い方を整理する。
よくある2つの落とし穴
商談で断られたとき、対応は大きく2つのパターンに分かれる。
一つは、断られるたびに気持ちが落ち込み、それが次の商談の準備や姿勢に響いてしまうパターンだ。断られた直後の商談ほど、声のトーンや提案の切り出し方が弱くなっていることに、本人はなかなか気づけない。
もう一つは逆に、「縁がなかった」の一言で片付けて、振り返り自体をしないパターンだ。感情を引きずらない点では悪くないように見えるが、断られた理由を言語化しないまま次に進むと、同じ理由で何度も断られ続けることになる。
どちらも根っこは同じで、「断られたこと」と「なぜ断られたか」を分けて扱えていない。振り返りは気合いの問題ではなく、手順の問題として設計すれば、感情に左右されずに続けられる。
断られた理由を分類する
断り文句をそのまま受け取ると、対策の立てようがない。まずは理由を大きく3つに分けて考えると整理しやすい。
- タイミングの問題 — 予算のサイクル、担当者の異動、既存契約の残期間など、こちらの提案内容とは関係のない事情によるもの
- 提案内容の問題 — 提示した内容が相手の課題や優先順位とずれていた、価格や条件が合わなかったなど、提案そのものに起因するもの
- 信頼構築の問題 — 説明不足や準備不足で、相手が判断材料を十分に得られないまま結論を出したもの
同じ「難しいです」という断り文句でも、この3つのどれに当たるかで、次に取るべき行動はまったく違う。分類せずに一括りにしてしまうと、直すべきでない部分まで直しにいってしまう。
次に活かすための振り返りの型
商談が終わった直後、記憶が新しいうちに次の手順で振り返るとよい。
- 断り文句をそのまま記録する — 相手が使った言葉を要約せず、そのままメモしておく。後から見返したときに、自分の解釈が入っていない生の情報が役に立つ
- 上記3分類のどれに当たるか仮置きする — 断定せず「おそらくこれ」でよい。迷う場合は複数当てはめておく
- 自分がコントロールできた部分を1つだけ挙げる — 全部を反省点にすると振り返り自体が重くなる。次に変えられる行動を1つに絞る
- 次回の商談で試すことを1文で決める — 「〇〇を先に確認する」など、具体的な行動レベルまで落とし込む
- 一定期間ごとに振り返りメモを見返す — 1件ずつでは傾向が見えないため、複数件たまった時点でまとめて眺める
この型を続けると、断られた商談が「終わったこと」ではなく「次の商談の材料」に変わる。
振り返りが効くケースと、そうでないケース
振り返りは万能ではない。効果が出やすいのは、提案内容や進め方など、こちらの行動に起因する部分がある場合だ。分類の2番目・3番目に当てはまるケースは、次の商談で改善の余地がある。
一方で、タイミングの問題や、単純に相手との相性が合わなかったケースは、振り返りを重ねても再現性のある改善にはつながりにくい。この場合は「今回は難しかった」と区切りをつけて次に進む判断も必要になる。
見極めの目安は、同じ理由での断りが複数回続いているかどうかだ。1回だけなら相性やタイミングの可能性が高く、同じパターンが繰り返されるなら、提案側に直せる要素がある可能性が高い。
まとめ
断られた商談は、気持ちで乗り越えるものではなく、理由を分類して振り返る仕組みに乗せるものだ。断り文句を記録し、原因を仮置きし、次に試すことを1つ決める。この積み重ねが、次の商談の精度を少しずつ上げていく。
自社の商談の振り返り方を見直してみたい場合は、無料相談で現状を整理するところから始められる。
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