顔が見えない営業チームをどうまとめるか
顔が見えない営業チームは、気合いや根性でまとまるわけではない。まとめているのは「何を見える化するか」の設計と、定例の組み方だ。対面が減った分だけ雑談の場を意図的に作れば、リモートでもチームは十分に回る。
対面なら伝わっていたはずのものが伝わらない
出社していた頃は、隣の席のため息や、朝の一言で「今日は調子が悪そうだ」と気づけた。商談の温度感も、帰社後の立ち話でなんとなく共有されていた。リモートになると、そうした情報はテキストやチャットのログに残らない限り、誰にも伝わらないまま消えていく。
結果として起きやすいのが、成果が見えやすいメンバーばかりに評価の目が向き、静かに頑張っているメンバーが孤立していくという状況だ。本人は困っていても、声を上げるタイミングをつかめない。マネージャー側も「何かおかしい」と感じつつ、具体的な兆候をつかめないまま時間が過ぎてしまう。
これは個人の能力や意欲の問題ではなく、情報が流れる経路が変わったことへの対応が追いついていないだけだ。仕組みを変えれば解決できる部分は多い。
可視化の線引きと、場の設計
リモートでチームを機能させるために、整理しておきたいことを順に挙げる。
- 可視化すべき情報を決める ー 商談の進捗、次のアクション、困っていることの3つは最低限、誰が見てもわかる場所に置く。感情や体調の細かい話まで無理に可視化する必要はない。そこは1対1の対話に任せる。
- 見えなくていい情報を決める ー 稼働時間の分単位の記録や、離席のたびの報告は、信頼関係を損なう割に得られる情報が少ない。管理のための管理を増やさない。
- 定例の目的を分ける ー チーム全体の定例は情報共有と方向合わせに絞り、個別の相談や壁打ちは1対1の時間に分離する。ひとつの会議に両方を詰め込むと、どちらも中途半端になる。
- 雑談の場を意図的に作る ー 「用がなくても顔を出していい時間」をカレンダーに置く。議題を用意しない分、雑談の場だと明言しておかないと誰も来なくなる。
- 困りごとを拾う入口を複数用意する ー チャットでの一言、1対1での質問、簡単な振り返りシートなど、拾う経路を一つに絞らない。相談のハードルは人によって違う。
リモートでも回るチーム、対面を厚めにすべきチーム
すべてのチームがリモート中心でうまくいくわけではない。経験の浅いメンバーが多い、扱う商材が複雑で認識合わせに時間がかかる、チームが発足したばかりで信頼関係がまだ薄い、といった状況では、対面の頻度を意図的に上げたほうが立ち上がりは早い。
逆に、メンバーそれぞれが自分の担当領域を持ち、進め方の基本が共有できているチームであれば、リモート中心でも情報の流れさえ設計しておけば十分に機能する。判断基準は「対面でなければ埋まらない認識のズレがあるかどうか」であって、リモートか出社かという形式そのものではない。
まとめ
顔が見えないことは、チームがまとまらない理由にはならない。何を見える化し、何を1対1に任せ、雑談の場をどう作るかを設計すれば、リモートでもチームは十分に機能する。自社のチームがどちらの状態に近いか整理したい場合は、無料相談でも一緒に見ていける。
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